일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いけぶくろのみせ

山之口貘詩文集

山之口 貘

山之口 貘의 山之口貘詩文集(いけぶくろのみせ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 44,477자 · 93화면

아오조라 문고

一年間を、よくも無銭の状態で過ごして来たものだ。

ところが、郷里の那覇に帰ってみると、ぼくの帰りを、悲劇が待っていたのである。母は泣きながら、その後の家の様子を、こまごまと話しながら、実はこの家も人手に渡さなくてはならなくなっているのだと云った。むろんそれは父の失敗なのであった。父は、三十年近くも、第百四十七銀行に勤めていたのであるが、その退職金を持って八重山に渡り、質屋を開業しながら祖父の面倒を見てやりたいとかねがね口にしていた。ところが、銀行を退職すると、それをききつけて、どうせ八重山へ行くのならついでのことではないかと、こんどは、産業銀行からその八重山支店長にと頼まれたので、父はそれを断わり切れず、承諾してしまったのである。それは、ぼくの上京前のことなので、ぼくも知っていたのであるが、さて、母の話によると、父は、支店長の椅子に腰をおろした途端に、慾を出してしまったのだと云った。というのは、毎日、銀行に札束を運んでくる業者は、どれもこれも殆どが、鰹節製造業者なので、父は質屋のことなどは忘れてしまって、ついに、一隻の漁船を買って鰹節製造に手を出したというのである。