후리가나로 읽는 일본 고전
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やまでらのかい
山寺の怪
田中 貢太郎
田中 貢太郎의 山寺の怪(やまでらのかい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,147자 · 13화면
老僧の詞は小さなじめじめした泣くような詞であった。
「そうか」
武士は己で己の体がじゃんびりしたように思った。武士は心が落ちつかなかったがそのまま引返すことはその自尊心が許さなかった。武士はそのまま下駄を脱いで上へあがり、つかつかと仏像の前へ往って懐の財布から小粒の金を出してそれに供えた。
「これでどうか、一方の眼も開けてください」
と、仏像ががっくりと黒い口を開けて、は、は、は、はと笑った。仏像についで羅漢像も、老僧も、天女も、鳳凰も、孔雀も、鶴も、雉子も、獅子も、麒麟も、人の画も、形のある物は皆大声に笑った。それは無智な者を笑うおかしくてたまらないと云うような笑い方であった。武士の頭は恐れと驚きでぼうとなった。武士は這うように起ちあがって逃げだして下におり、下駄をそそくさと穿いて門の外へ出た。もう外は微暗くなっていた。
「旦那、旦那、籠は如何でございます」
武士は声をかけられて初めて吾に返った。そこには一挺の山籠を据えて籠舁が休んでいた。武士は一刻も早く鬼魅悪い場所を離れたかった。
「そうか、それでは湯本の宿屋までやってもらおうか」
籠舁は相棒に声をかけた。