후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
さこんのいかり
左近の怒り
坂口 安吾의 左近の怒り(さこんのいかり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 47,454자 · 95화면
ここ一軒でまッすぐ大竜出版へ戻ってくれと念をおしておいたのだから、たぶん帰っているだろうと気にもかけずに大竜出版へ来てみると、ボンヤリ留守をまもっているのはタコスケ一人。
「夏川左近氏はまだ戻らないのか」
「名残の一夜だからね。察しておやりよ」
「葉子は?」
「それを訊きたいのは、こッちだね」
「ちかごろのガキは脳膜炎をわずらッた奴にかぎってマセた口をききやがる。健全な頭でなくちゃア仁義礼智信はわきまえられないものだ」
ことごとく予期に反したから、洋次郎は逆上して殺気だっている。悪党ながら、それも妹の身を思う至情。無理もないから、タコスケ、ニヤリと笑って悪党の煩悶ぶりを鑑賞している。そこへ葉子が戻ってきた。葉子は彼女自身のことについては何も考えていなかった。彼女の行方不明が人々をどんなに心配させたかということも考えるヒマがない。ただ考えていることは夏川左近のことだけだ。左近を海へ帰したくはないけれども、どうしても東京の地にとめておいては彼の命の問題だという考えで胸がはりさけるようだった。
玉子の告白によれば、左近が爆破するはずの金庫はあの別荘のもので、その帰路に左近は十数頭の犬に襲われて殺されるはずであったというのである。