일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

ようねんじだい

幼年時代・晩夏

堀 辰雄

堀 辰雄의 幼年時代・晩夏(ようねんじだい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,965자 · 169화면

아오조라 문고

誰かが私の背後の灌木の茂みの向うの草の中をごそごそ云わせて近づいてくるのを私より先きに認めたからだった。……

数分後、私は以前のように一人きりになって、再び松の木にぼんやり靠れかかりながら、私の背後の灌木の茂みの向うで、この村特有の訛りのある若者らしい声でこんなことを言っているのを、聞くともなく聞いていた。

「ずいぶん捜していたんだよ。」

「そう……」娘の返事はいかにも気がなさそうに見えた。

それっきり彼等は無言で、草をごそごそ踏み分ける音だけを立てながら、私からだんだん遠ざかって行った。

夕方、家へ帰ってくると、私は窓をすっかり開けて、その窓の近くに負傷をした小さな獣のように転がっていた。そうしてその窓のそとからはいってくる、井戸端の女等の話し声や、子供の叫びや、土の匂いや、それからそれに混っている、コスモスのらしい匂いだのが、痛いほど私の傷に沁みて来るのを私はそのままにさせておいた。

父の帰りが私をそんな麻痺したような状態から蘇らせた。

「おい、そんなことをしていると風邪をひくぞ。」

父はいつもの、その優しい感情を強いて私に見せまいとするような、乾いた声で私を叱った。