후리가나로 읽는 일본 고전
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かげおとこ
影男
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 影男(かげおとこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 154,133자 · 310화면
さては、良斎のわなにはまったのかな。ふたりはどちらからともなく駆けよって、手を取り合った。
すると、そのとき、どこからともなく変な声が聞こえてきた。
「きのどくだが、速水はここには来ていない。ちょっとあれの名を使って、きみたちをおびき出したんだよ」
それは電気を通した声、つまりラウドスピーカーの声であった。昌吉は思わず天井を見まわした。ああ、あれだ。天井の一方のすみに、細かい金網が張ってある。声はその拡声器から漏れてくるのだ。
「ぼくたちは速水さんに用事があってやって来たんだ。ここに速水さんがいないとすれば、一刻もこんなへやにいる必要はない。早く帰らせてくれたまえ」
昌吉は、むだとは知りながら、ともかくも叫ばないではいられなかった。すると、その声が相手に聞こえたとみえて、またラウドスピーカーから、ぶきみなしわがれ声が漏れてくる。
「そっちに用がなくても、こっちにだいじな用があるんだ。苦労をしておびきよせたきみたちを、帰してたまるものか」
「ぼくたちになんの用事があるんだ。そして、きみはいったい何者だ」
こちらはもう震え上がっているのだけれど、虚勢を張ってどなり返す。