후리가나로 읽는 일본 고전
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ふくいんさつじんじけん
復員殺人事件
坂口 安吾의 復員殺人事件(ふくいんさつじんじけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 96,621자 · 195화면
第五章 五人の犠牲者
第五章 五人の犠牲者
私たちの自動車が倉田家へついたとき、警察からの通報で交番の若い巡査がたった一人来ているばかり、滝沢起久子の屍体の前で、手の施す術もなく佇んでいるばかりであった。起久子は倉田由之の長女であり、由之の秘書滝沢三次郎と結婚して、倉田家の邸内に同居しているのであった。起久子には、まだ三つの男の子供が一人いるばかり、この子供は母の殺されたことも知らず、屍体のかたわらで眠っていた。
警察の一行を出迎えたのは、女中のモト、スミ子の母子二人の女だけ、この惨事に、この大邸宅に、ほかに迎える人の姿がないのである。
大矢捜査主任は若い巡査に、
「いったい、ほかの家族は、どうしたというのだね。まるで、アキ家か、さもなければ、人殺しぐらい、なんでもない、というワケなのかい」
「それで困っていたのです」
と若い巡査は困惑しきった顔色をみせた。
「被害者の夫の滝沢三次郎氏は不在。居る筈の会社へ電話をかけましたが、こゝにも居りません。ほかの家族は扉をたゝいても寝入りばなで一向に起きてくれませんし、三男の定夫氏も不在、おまけに、召使いの杉本重吉、久七の親子も不在なんです」