후리가나로 읽는 일본 고전
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ふくいんさつじんじけん
復員殺人事件
坂口 安吾의 復員殺人事件(ふくいんさつじんじけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 96,621자 · 195화면
第十三章 龍教信徒の密入国
九月二十一日午前九時。巨勢博士と私は大矢警部の好意あるすすめを辞退して、前夜から旅館に宿をとっていたが、警察署の捜査本部へ顔をだすと、大矢警部がいきなり私によびかけて
「矢代さん。ひとつ御援助たのみますよ。大変な景物が現れましてね。警察官の頭の力じゃ、どうにも力が及びませんよ。まア、これを見て下さい。こっちは今とゞいた報告書ですがね」
それを読むと、伊東市署からのもので、
「御照会の件、九月十九日未明三時半ごろ、当港岸壁にてサバ約六百貫(と推定)ほど下せる倉田組の第七ミユキ丸あり。午前五時には出港、いずれへか立ち去れり。尚目撃者の談によれば、第七ミユキ丸より下船せる数名(二名三名四名五名、目撃者の談区々にして判じがたけれども、三名以上四名ほどという者最も多し)あり。いったん下船せる後、再び乗船したるや、上陸せるまま姿を消したるや、これを明かに知る者なし。目撃者のうち、下船せる者の二名は朝鮮人らしと言う者あり。この証言は三名の漁師によってなされ、すくなくとも二名の者が朝鮮語にて会話せるをききたりと述ぶ。かく下船者を目撃せる者の多きは、その風態が漁師と異りたるためにして、白シャツにズボンをはき、ネクタイをつけず、故意に目だたざる風を装いたるが如きも、シャツも長ズボンも漁夫一般のそれと異るものありて、印象に残れる