일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おもいちがいものがたり

思い違い物語

山本 周五郎

山本 周五郎의 思い違い物語(おもいちがいものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 44,840자 · 88화면

아오조라 문고

……こう思うと気が気でなかったが、みんなの眼があるので体面上できる限り沈着な動作で、階段のほうへと近づいていった。が、近づいたとたん、彼は「あ」と云って両手を前方へ突き出し、「たた、た」と云いながら後方へとびさった。

たたたと云ったのは泰三に対する呼びかけであったか、それとも「大変」と叫ぶつもりであったか。ともかく右衛門がうしろへ退避するのと同時に、どしんだだだがらがらッというもの凄い音響が起こり、階段の上方から人間となにかの箱とがごっちゃになって、雪崩のように下方へと転げ落ちて来た。

この場面がどうなったかということは、これはもう紹介する必要はないだろう、それで四半刻ばかり時間をとばすことにするが。……それから四半刻ほど経って、泰三は自分の部屋で裸になって、躯の要所へ手当てをして貰っていた。手当てをしているのは津留である、彼女はぼっと嬌めかしく上気していた。それはその作業のために血行がよくなったのかもしれないが、或いはまた若い男性の裸の肉躰、――それは筋骨の秀でた逞しい、健康と精力に満ち溢れたものであったが、――に手を触れ、創薬を擦り込んだり膏薬を貼ったりするので、或る種の情緒的気分になったからであるかもわからない。