후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
こいのでんしちろう
恋の伝七郎
山本 周五郎
山本 周五郎의 恋の伝七郎(こいのでんしちろう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 29,650자 · 60화면
毒を舐めれば皿までの故事
ことはよくわかったろうな」「…………」伝七郎にはなんとも答えようがなかった。ただぽろぽろと涙が出た。口惜し涙といえばいえたが、とにかく何かに手痛く裏切られたといういいようもない涙だった。平助はつづけて、「貴様は勝たなければならぬ、たとえ死んでも勝たなければならぬ。万一にも負けるようなことがあれば、よし父上がゆるすと仰しゃっても我等がそのままでは捨て置かぬ、永井家の名誉にかけて、詰腹を切らせるからそう思え」「試合までにあと十日ある」と父が付加えた、「それまで充分に稽古をして、いま平助が申すとおり必ず村松に勝つのだ、沖田とのことはその後で糺明する、わかったな、わかったら立て」伝七郎は立った。
彼の頭は昏乱し、心は動顛していた。世の中も人間も不信と虚偽のかたまりであること、真実はいつも汚辱され堕とされ踏みにじられること、あらゆるものが救いようもなく自分の敵であること、そんな考えが濁流の渦を巻くように彼を掴み、ひきずりまわした、彼は溺れかかる者が水から逃げるように屋敷をとびだした。
毒を舐めれば皿までの故事
夜も十時となれば騒々しい