후리가나로 읽는 일본 고전
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あくにんのむすめ
悪人の娘
野村 胡堂
野村 胡堂의 悪人の娘(あくにんのむすめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,405자 · 27화면
七
折から駆け付けた部下の私服に言い付けて、もう一度橋の下を探させると、間もなく、かなりの大トランクを一つ担ぎ上げます。
「そのトランクには、現金と有価証券で百万円以上入って居るだろう、それは、血の涙で権堂を怨んで居る、何十万の預金者達に分けてやる大事な金だ、気をつけて本署へ運んでくれたまえ」
するだけの事をして了った花房一郎、静かに司郎を顧みて、こう言います。
「鳴海さん、お驚きになるには及びません、あなたの名前や身許は、昨夜の内に調べさせて置いたのですよ、あなたは、大事な証人ですから、この娘を介抱して、後から円タクか何んかで警視庁へ入らして下さい、宜しいでしょうネ」
風体に似ぬ穏かな言葉が何んとなく人なつかしい心持さえ起させます。
七
名探偵花房一郎は、一件が解決してから、鳴海司郎にこう話して聴かせました。
「何んでもありませんよ、権堂が百万円の大金を拐帯して、海外へ高飛しようとして居る事がわかったので、早速吾妻橋から両国橋の間を警戒して居たのです。それには訳があります。留守宅の娘のところへ時々差出人不明の手紙が舞い込みますが、それが極ったように、浅草から投函されて居るのです。