후리가나로 읽는 일본 고전
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あいとにんしきとのしゅっぱつ
愛と認識との出発
倉田 百三
倉田 百三의 愛と認識との出発(あいとにんしきとのしゅっぱつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 64,420자 · 129화면
しかし人間の行為の根本義は快楽であろうか。快楽だから欲求するのであろうか。経験の発達した私らには快楽だから欲求することはずいぶんある。しかし発生的、心理的に考えてみたまえ。欲求を満足せしむるとき初めて快楽を生ずるので、欲求する当初には快楽は無かったに違いない。約言すれば快楽は欲求を予想している。元来快楽主義は脳力の発達した動物にのみあり得べき主義である。それに人間には朧ろながら理想というものがある。なんとなれば欲求に高下の差別はあり得ぬにしても、われらはある欲求は制してある欲求は展ばしているが、この説明者は理想でなければならぬからである。私は自己運動の満足説を奉じたい。もっとも自己の満足するところ快楽ありとすれば、客観的には快楽だから欲求したのだともいえようが、しかしそれは客観的、経験的の立言で主観的ではない。それにまた人間がこの世の中にポッと生まれ出て、快楽のために快楽を味おうて、またポッと消えてしまうとはあまりにあっけないではないか。ただそれだけでは私らの形而上学的欲求が許してくれない。快楽主義の奥に何か欲しいではないか。少なくとも巌のごとき安心の地盤に立って堂々と快楽が味わいたいではないか。