후리가나로 읽는 일본 고전
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あるおんな
或る女
有島 武郎
有島 武郎의 或る女(あるおんな)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,655자 · 406화면
そして妹たちだけがはいったままになっている湯殿に忍んで行って、さめかけた風呂につかった。妹たちはとうに寝入っていた。手ぬぐい掛けの竹竿にぬれた手ぬぐいが二筋だけかかっているのを見ると、寝入っている二人の妹の事がひしひしと心に逼るようだった。葉子の決心はしかしそのくらいの事では動かなかった。簡単に身じまいをしてまた家を出た。
倉地の下宿近くなった時、その下宿から急ぎ足で出て来る背たけの低い丸髷の女がいた。夜の事ではあり、そのへんは街灯の光も暗いので、葉子にはさだかにそれとわからなかったが、どうも双鶴館の女将らしくもあった。葉子はかっとなって足早にそのあとをつけた。二人の間は半町とは離れていなかった。だんだん二人の間に距離がちぢまって行って、その女が街灯の下を通る時などに気を付けて見るとどうしても思ったとおりの女らしかった。さては今まであの女を真正直に信じていた自分はまんまと詐られていたのだったか。倉地の妻に対しても義理が立たないから、今夜以後葉子とも倉地の妻とも関係を絶つ。悪く思わないでくれと確かにそういった、その義侠らしい口車にまんまと乗せられて、今まで殊勝な女だとばかり思っていた自分の愚かさはどうだ。