후리가나로 읽는 일본 고전
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あるおんな
或る女
有島 武郎
有島 武郎의 或る女(あるおんな)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,655자 · 406화면
葉子は特等を選んで日当たりのいい広々とした部屋にはいった。そこは伝染病室とは比べものにもならないくらい新式の設備の整った居心地のいい所だった。窓の前の庭はまだ掘りくり返したままで赤土の上に草も生えていなかったけれども、広い廊下の冷ややかな空気は涼しく病室に通りぬけた。葉子は六月の末以来始めて寝床の上に安々とからだを横たえた。疲労が回復するまでしばらくの間手術は見合わせるというので葉子は毎日一度ずつ内診をしてもらうだけでする事もなく日を過ごした。
しかし葉子の精神は興奮するばかりだった。一人になって暇になってみると、自分の心身がどれほど破壊されているかが自分ながら恐ろしいくらい感ぜられた。よくこんなありさまで今まで通して来たと驚くばかりだった。寝台の上に臥てみると二度と起きて歩く勇気もなく、また実際できもしなかった。ただ鈍痛とのみ思っていた痛みは、どっちに臥返ってみても我慢のできないほどな激痛になっていて、気が狂うように頭は重くうずいた。我慢にも貞世を見舞うなどという事はできなかった。
こうして臥ながらにも葉子は断片的にいろいろな事を考えた。自分の手もとにある金の事をまず思案してみた。