후리가나로 읽는 일본 고전
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あるおんな
或る女
有島 武郎
有島 武郎의 或る女(あるおんな)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 205,655자 · 406화면
「もう起きたんか。何時だな」
といった。まるで大きな子供のようなその無邪気さ。葉子は思わず自分の頬を倉地のにすりつけると、寝起きの倉地の頬は火のように熱く感ぜられた。
「もう八時。……お起きにならないと横浜のほうがおそくなるわ」
倉地はやはり物たるげに、袖口からにょきんと現われ出た太い腕を延べて、短い散切り頭をごしごしとかき回しながら、
「横浜?……横浜にはもう用はないわい。いつ首になるか知れないおれがこの上の御奉公をしてたまるか。これもみんなお前のお陰だぞ。業つくばりめ」
といっていきなり葉子の首筋を腕にまいて自分の胸に押しつけた。
しばらくして倉地は寝床を出たが、昨夜の事などはけろりと忘れてしまったように平気でいた。二人が始めて離れ離れに寝たのにも一言もいわないのがかすかに葉子を物足らなく思わせたけれども、葉子は胸が広々としてなんという事もなく喜ばしくってたまらなかった。で、倉地を残して台所におりた。自分で自分の食べるものを料理するという事にもかつてない物珍しさとうれしさとを感じた。
畳一畳がた日のさしこむ茶の間の六畳で二人は朝餉の膳に向かった。