후리가나로 읽는 일본 고전
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ばんしゅうへいや
播州平野
宮本 百合子
宮本 百合子의 播州平野(ばんしゅうへいや)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 106,683자 · 214화면
戦争中、新聞の報道や大本営発表に、ひろ子が、疑問を感じる折はよくあったし、野蛮だと思ったり、悲惨に耐えがたく思ったりすることがあった。ひろ子の気質で、そのままを口に出した。行雄は、それもそうだねえと煙草をふかしている場合もあったし、時には、姉さんは何でも物を深刻にみすぎるよ。僕たちみたいのものは、結局どうする力もないんだから、聞かされるとおり黙って聞いていりゃいいんだ。そう云って、眼のうちに暗い険しい色をうかべる時もあった。戦争が進むにつれて、行雄の気分はその面がつよくなった。行雄のそういう気持からすれば、息子がきかされる話についても神経の配られるのを感じて、ひろ子はたくさんの云いたいことを黙って暮して来たのであった。
十五日は、そのままひるから夕方になり、やがて夜になっても、村じゅうの麻痺した静けさは変らなかった。
翌日、ひろ子は余り久しぶりで、却って身に添いかねる平和な明るさの中でもんぺをぬぎ、網走の刑務所にやられている良人の重吉へ、たよりを書きはじめた。ひろ子が小娘で、まだ祖母が生きていた時分、祖父の遺愛の机として、赤銅の水滴だの支那焼の硯屏だのが、きちんと飾られていたその机の上には、今ここで生活している若い親子たちの賑やかでとりまとまりのない日々を反映して、伸一の空襲休暇中の学習予定の下手なプリント