후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 197,228자 · 394화면
などと、一ぱし名評を下したつもりでいるような口吻を、今もって、陰ではいっている者も多かったが、事実は、徐々にそうでない信長を洛中にも見せて来た。
長嶋を平定して、まず東海道から伊勢にわたる多年の大患をとりのぞくと、翌天正三年の二月二十七日には、上洛の途にのぼっていた。
彼が七ヵ国にわたって改修を命じておいた国道も、はや完成して一路京都につづいていた。
両側に植えさせた並木も、みなよく育っていた。
「可惜、一代の弓矢をとって、都にまで入りながら、その都で、我意小慾に囚われ、都を荒廃させて都を落ち、やがて粟津で野たれ死に同様な最期をとげるなど――およそ武門のよい手本じゃ。あれにはなりたくないものよ」
信長はよくそんなことを左右に語って、自分の戒めともし、また部将をも暗に訓戒していた。
木曾義仲のことをいったのであろう。義仲の弱点は武人のたれにも一応はある弱点である。いや人間のたれもが得意となれば陥ち入りやすい穽である。信長自身のうちにも、そろそろその危険が反省されていたにちがいない。
花の三月。
入洛すると即日、彼は参内していた。天機奉伺の伝奏を仰いで、その日はもどり、あらためて堂上の月卿雲客を招待して、春の大宴を張った。