후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 197,228자 · 394화면
「左様なことはない」
「てまえでは、勤まりませぬか。そのお役目、強右衛門めに、おいいつけ下さいませんでしょうか」
「なに。――そちが行くと」
「はい。出来るものなら」
「……?」
貞昌もすぐ答えかねた。彼の鈍重を危ぶみもしたが、日頃、広言一つ吐かない男が、ふいに云い出したことなので、やや愕いたふうでもある。
ず、ず、と強右衛門は巨きな体を無意識に押しすすめて来た。そして懸命に、
「おねがい致しまする。てまえに出来ることならば、おつかわし下さいませ」
と、額を床にすりつけた。
人々はただ彼を見まもっていた。みな貞昌と同じ感を抱いていたにちがいない。――けれど誰も、それはこの男には出来ない使いであるとも云いきれなかった。なぜなら彼のすがたにも声のうちにも怖ろしい真実の光が見えていたからである。
その時、ひとりの城兵が、あわただしく駈けて来た。手に密封された一通の書面を持ち、
「今しがた、弾正曲輪の外土居を見廻っていると、土民のすがたに窶した男が、河向うから声をかけ、矢文としてこれを射込んで来ました。……どうやらお味方の密使らしく思われました」
と、いうのであった。