후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 197,228자 · 394화면
さては! と人々は希望の眼をかがやかした。三九郎貞昌は、すぐ被いて、一読していたが、しきりとその手紙を鼻にあてて嗅いでいた。
文面には、籠城の見舞や、信長自身の動静が、細々書いてある。主要は、何分にもいま、信長の立場は、多端なので、徳川殿からしきりに御催促はあるが、急に、派兵もでき難い。――ここは一時開城して、ふたたび奪取する機を待たれるように、という岐阜の信長からの来状だった。
貞昌は、苦笑した。やがてその内容を、一同へ読み聞かせてから、
「甲州の智者にも抜け目があるの。これは偽手紙とはっきりと云い断れる。なぜならば、信長はつねに京都へ出入りし、公卿たちと文事のやりとりもあろうに、筆墨に心を用いぬ筈はない。この墨のにおいを嗅いでみるに、京墨のあの芳香はどこにもせぬ。膠のつよい田舎墨――甲州墨じゃよ、これは」
と、大いに笑った。
けれどその後はすぐ――当面の問題と沈鬱の色に返った。貞昌はさっきからじっと自分の前に平伏している強右衛門に向って、初めて力づよく、こういった。
「強右衛門。その一心ならば、きっと寄手の重囲を脱けて、使いの役を、果し得よう。