후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 187,757자 · 375화면
(はや、敵地だぞ……)
身の緊まる感が迫っていた。眉や鼻毛にたまる霧も冷たい。これほどな兵馬が一緒に歩いているとも思えないほど接敵は密やかに行われていた。
……すると。
余吾の東南岸の渚で、ザブザブと水音が聞えた。何か、声高に笑い合っている話し声もする。中入り軍の大物見は、すぐ伏せ身となって、霧の中の人影を窺っていた。それは大岩山砦の中川瀬兵衛の部下らしく――武者二名に、馬卒十人ばかりが、湖の浅瀬に入って、馬を洗っているのだった。
「…………」
大物見の兵は、先鋒隊の近づいて来るのを待ち、声なく、後ろへの手合図を振った。そして敵兵の先を断ってから不意に、
「生け擒れッ」
と、その少数の敵へ、一斉に喚きかかった。
何も知らずに、馬を洗っていた馬卒と武者たちは、あっと、水を蹴合って、
「敵だッ。敵っ」
と、渚から一散に逃げかけた。五、六名は逃げおわせたが、うち半数は、捕えられてしまった。
柴田勢は、その者たちの、襟がみをつかんで、
「初物だ。お目にかけてから――」
と、部将不破彦三の馬前まで引きずって来た。
槍ぶすまの中に置いて、彦三が訊問してみると、一人は池田専右衛門という中川瀬兵衛の隊士、あとは組下の馬卒たちと分った。