후리가나로 읽는 일본 고전
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りょしゅう
旅愁
横光 利一
横光 利一의 旅愁(りょしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 576,941자 · 1138화면
そして、鋪道のよく光った鋲の上を貫き流れていくのに和し、テラスの外人たちも、いつもとは違って熱して来た。塩野の顔は急に赤くなったと思うと、突然、
「馬鹿野郎ッ。」
と自動車に向ってひとり叫んだ。早口の日本語だったから誰にも分らなかったが、塩野は胸にぶら下ったカメラを手で受けつつ、
「さア、行こうや。あ、そうだ、君に上げるの忘れてた。」
と云って、ポケットの中から大使館で貰って来た金属で出来た小さなカルトを二つ出し矢代に渡した。記者の標のそのカルトを持っていると、その日一日は、どこへでも這入って行ける便利があり、前から久慈や矢代の頼んであったものだった。駆り出しの委員らの自動車はまた次ぎ次ぎに叫びながら馳けて来た。特派員たちは種材を集めに散っていったが、矢代は久慈の来るまで動けなかったので、塩野らに先にバスティユへ行ってもらうことにして、落ち合う所をサンゼリゼのトリオンフに定めた。
テラスが急に空虚になってから矢代はひとりコーヒーを飲んでいた。外から戻って来た外人の話では、グランブルヴァールからナシオンの広場の方へ行進しつつある群衆の数は、およそ五十万ほどだとのことだった。