후리가나로 읽는 일본 고전
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にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
山本 周五郎의 日本婦道記(にほんふどうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,841자 · 25화면
老母なほ女ともいちど会っているが、からだつきの小がらなしっとりとした婦人で、たえず眼もとにしずかな微笑をうかべているという風だった。……由紀にとってただ一つ心配なのは、自分が八百石の大寄合の家にうまれ、父母と兄とのふかい愛情に包まれて育ったこと、世の中の辛酸を知らず、ただのびやかに過して来たことだった。富裕とはいえないまでも不自由ということを知らなかったこし方に比べれば、二百石の家計のきりもりはたやすいこととは思えない。日常のこまかい事の端はしにも、色いろ習慣の違いがあるだろう、そういうなかへうまくはいってゆけるかしらん、それだけがいつまでも心にかかっていた。
三の丸下の生家を出たのは昏れがたのことだった。安倍の家は寺通りといわれる武家屋敷のはずれにあり、乗物が着いたときはもう灯がともっていた。仲人の吉岡頼母夫婦にみちびかれてはいったひと間は、それが自分の居どころになるのであろう、六帖ほどのおちついた部屋で、新らしく張り替えた襖や障子に燭台の光がうつって眩しいほどだった。……老母なほ女が挨拶にみえ、つづいて四五人の婦人たちが仲人夫婦と会釈を交わしに来た。