후리가나로 읽는 일본 고전
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きゅうしゅじん
旧主人・芽生
島崎 藤村
島崎 藤村의 旧主人・芽生(きゅうしゅじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 149,813자 · 302화면
学問は御有んなさるし、立派な御方なんだそうで御座います。御年は四十位だとか申しました。まだ御独身で。よく華族様方の御嬢様なぞにも、そういう風で、年をとって御了いなさる方が御有んなさいますそうですよ……それからあの人が、丁度あの位の奥様が御為にも宜しかろうかッて、そう申してますよ……尤も、こればかりは御縁で御座いますから」
こういう話を聞く度に、大塚さんは耳を塞ぎたかった。
おせんのような妻と一緒に住むような日は、最早二度と無かろうか。それを思うと、銀座で逢った人が余計に大塚さんの眼前に彷彿いた。黄ばんだ柳の花を通して見た彼女――仮令一目でもそれが精しく細かく見たよりは、何となく彼女の沈着いて来たことや、自然に身体の出来て来たことや、それから全体としての女らしい姿勢を、反ってよく思い浮べることが出来た。
その晩、大塚さんは自分の臥たり起きたりする部屋に籠って、そこに彼女を探して見た。戸棚から、用箪笥から、古い手紙の中までも探した。彼女が夫に宛てて書いたということは極く稀だった。それすら何処かへ散じて了った。
刺繍が出て来た。彼女の手縫にしたものだ。