후리가나로 읽는 일본 고전
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きゅうしゅじん
旧主人・芽生
島崎 藤村
島崎 藤村의 旧主人・芽生(きゅうしゅじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 149,813자 · 302화면
智慧の深そうな目の御色も時によると朦朧潤みを帯って、疲れ沈んで、物を凝視る力も無いという風に変ることが有ました。私は又た旦那様の顎から美しく白く並んだ御歯が脱出るのを見かけました。旦那様は花やかに若く彩った年寄の役者なのです。住慣れて見れば、それも可笑しいとは思いません。御二人の御年違も寧そ御似合なされて、かれこれと世間から言われるのが悲しいと懐う様になりましたのです。
奥様は御器量を望まれて、それで東京から御縁組に成ったと申す位、御湯上りなどの御美しさと言ったら、女の私ですら恍惚となって了う程でした。旦那様が熟と奥様の横顔を御眺めなさるときは、もう何もかも忘れて御了いなすって、芝居好が贔負役者に見惚るような目付をなさいます。聞けばこの奥様の前に、永いこと連添った御方も有たとやら、無理やりの御離縁も畢竟は今の奥様故で、それから御本宅と新宅の交情が自然氷のように成ったということでした。
譬えて申しましょうなら、御本宅や御親類は蜂の巣です。其処へ旦那様が石を投げたのですから、奉公人の私まで痛い噂さに刺されました。
しかし、山家が何程恐しい昔気質なもので、すこし毛色の変った他所者と見れば頭から熱湯を浴せかけるということは、全く奥様も御存ない。