후리가나로 읽는 일본 고전
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きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
長谷川 時雨의 旧聞日本橋(きゅうぶんにほんばし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 158,045자 · 322화면
赤大根を知ったのもそれに似よっている。十ばかりの時、クリスチャンの伯母夫婦――台湾のおじさん――が、神田南校の原の向う邸の中にいた時分、官員だったので洋室の食堂をもっていて、泊りにゆくと洋食が出た。従弟と私の妹おまっちゃんと三人で、赤大根を見た時、お皿の上で、葉をつまんで独楽のように廻した。黒い立派な大きな門をもったこの邸の構内には、藤島さんという、伯父には長官にあたる造幣局のお役人のお宅があった。竹柏園佐佐木信綱先生の夫人がそこのお嬢さんだった方だ。伯母の家の前、門のきわの竹の垣根に朝顔が咲いている家からはいい音がきこえていた、琴のこともあればヴィオリンの時もあった。幸田さんという、女でも偉い方で、一生懸命に勉強してお出なさるのだと、伯母はそのお家の前で鬼ごっこなんぞしていると叱っていった。あの有名な音楽家である幸田延子女史と、安藤幸子女史御姉妹のお若いころのことであった。
南校の原とは、大学南校のあった跡だと後に知った。草ぼうぼうとして、ある宵、小川町の五十稲荷というのへ連れてってもらった帰りに、原で人魂というのを見た。
外国人の大きな曲馬団が来て、天幕を張り、夜になると太い薪を積みあげて炎をたてるのが、下町そだちの子供に、どんなにエキゾチックな興趣を教えこんだであろう。