후리가나로 읽는 일본 고전
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
坂口 安吾의 明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,522자 · 46화면
ミネは左近に嫁して三人の子を生んだ。ところが幕府瓦解とともに左近の人柄が変った。イヤ、変ったわけではない。もともと金銭にこまかく、疑り深くて、人情に冷淡。家族泣かせの左近であったが、外部に対しては如才のない社交家で、人のウケは大そうよい。幕府時代は家族の者にも身分相応にちかいことはしてやらなければならないから、さしたることもなかったが、幕府瓦解とともに左近の本性あらわれて、
「徳川あっての旗本だが、主家が亡びては乞食よりも身分が低くなったのだから、世間なみ、人間なみのことはしていられん。子供などを育てる身分ではなくなったし、子供もオレの子ではない方が幸せにきまっているから、今のうちに振り方をつけなければならん」
こう云って、きかばこそ、長男の正司、そのころまだ十という子供を、玉屋という出入りの菓子屋へデッチ奉公にやってしまった。
「御大身の若様を手前どものデッチなどとは、とても」
と玉屋は拝まんばかりに辞退したが、
「大身などと昔のことだ。主家を失えば路頭に迷う犬畜生同然、道に落ちた芋の皮も拾って食わねばならん。恥も外聞も云うていられん。せめて子供には手に職をつけて麦飯ぐらいは食えるようにしてやりたいから、よろしくたのむ」