후리가나로 읽는 일본 고전
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むかしをいまに
昔を今に
宮本 百合子
宮本 百合子의 昔を今に(むかしをいまに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,777자 · 4화면
米の不足を補うために、東京市は馬鈴薯の種をとりよせ、それを十坪以内の土地の利用者に限って分ける、という話である。その記事をよんだときも、何となし十坪以内の地べたを利用して植る、ということに、ぴったりしない感じがした。そういう面積を標準としたことは出来た馬鈴薯を売りものにしないという目安に立ってのことであろうが、田舎で本ものの馬鈴薯畑を見たり、裸足を甲までも柔かい畑土にうずめて馬鈴薯ほりをした思い出からは、云われていることが何か手遊びめいた感じで妙な気がした。
きょう、そうやってシャベルをもって庭へ下りて、従妹にその庭の土は凍っていて駄目だと教えられ、私は又別な感想で、十坪馬鈴薯のことを思い合わすのである。この庭なんか、丁度八九坪で、東京市で標準とされている地面の広さである。
だけれども、親愛なるジャガイモ、私の祖母たちはカンプラと東北の呼名で呼んだ馬鈴薯の種を、どこへまいたら、育って花を咲かせて、米の足しになるようなみのりかたをするだろうか。もしも、うちでやるとすれば、東側の竹垣の根へ少々その東からの光線がさす西よりのところに少々、位置をそうきめたとして、土は鉢植えにさえ適さないものだし、すこし深く掘ると、ここは何故だか瓦のこわれだの石ころだのが出る。