일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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はるいくたび

春いくたび

山本 周五郎

山本 周五郎의 春いくたび(はるいくたび)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 70,094자 · 142화면

아오조라 문고

三

そしてたった一つの方法のあることを思いついた。

――そうだ、敵の陣地へ行こう。

戦のなかではあるが若菜は少女のことだし、身をやつして行けば敵陣へはいれぬことはあるまい、そして兄をさがしだしてほんとうのことをきくのだ。

――そのほかにしようはないわ!

若菜はけなげにも覚悟をきめた。

夜のしじまをぬって、法念寺の八つ(午前二時)の鐘がきこえてきた。若菜はそっと夜具のなかからぬけ出ると、母の寝息をうかがいながらしずかに書置の筆をとった。

――母上さま若菜は兄上のもとへまいります、そして……。

三

赤沢龍重はもと海賊の出であった。

元亀、天正とうちつづく戦国時代のことで、彼もまた一国一城の主になる野心をもったのであろう、多くの海賊なかまをひきつれて有明の海から島原へと入り、大村領の西岸へ上陸するとともに、村々へ火を放ったり良民をおったり、無慈悲のかぎりをつくしながら破竹の勢で大村城へと攻めよせてきた。

壱岐守純忠はすぐ兵を出してこれをふせぎ、ひとたびはこれをおっぱらったのであるが、赤沢軍は海賊であるだけに鉄砲と火薬をたくさん持っていたので、いつか大村軍ははんたいにおしかえされ、ついには釜伏山の要害をも敵にうばわれてしまった。