후리가나로 읽는 일본 고전
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さくらじま
桜島・日の果て・幻化
梅崎 春生
梅崎 春生의 桜島・日の果て・幻化(さくらじま)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 169,810자 · 345화면
私は黙って冷たくなった珈琲を啜った。
小さなエプロンをつけた給仕女達が卓から卓へ忙しく動き出した。客がそろそろたてこんで来たのだ。どういう嬉しいことがあるのか笑いこけながら麦酒を飲んでいる帝大生が居る。皆幸福そうに見えた。紅茶を飲んだり、暖かそうな料理を食べたり。
「学校には出ている?」と旅川が私に聞いた。
「いや」と私は苦しく答えた。「どうも――いろいろ――用事があったりするものだから」
「皆心配しているよ。出た方が良いよ」
「そりゃ判ってるけれど――どうも怠け癖がついてしまって」
「小説か何か書いているのかい」
私は暗然と顔を上げた。芸術家気質でそういうだらしない生活をしているのだろうと、旅川が言外に含めたのではないかと邪推したのである。
「小説など書かないよ。あんなもの。ぼくの性に合わないし」
「小説書いたとて始まらんさ」と天願氏がにやにやしながら口を出した。「此の人が学校に出ないのは、自然にそうなったからさ。そんな風の性格に骨の髄から出来ているんだ。どうせここまで落ち込んで来るような種類の人間なんだ」
「どうして僕の性格が判ります?」と私は思わず反問した。