후리가나로 읽는 일본 고전
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せいかけんざっき
棲霞軒雑記
上村 松園
上村 松園의 棲霞軒雑記(せいかけんざっき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,211자 · 15화면
冬になると金魚鉢を菰でつつんで春まで暗くしておくのであるが、松篁は春になるまで待ちきれず、ときどき廊下の隅の金魚鉢の菰をひらいては隙見していた。そして好きな金魚が寒鯉のように動かずじっとしていると心配になるとみえて、竹のきれをもって来てすき間から金魚をついてみて金魚が動くとさも安心した顔をするのである。
私は静かに教えてやるのである。
「金魚は冬の間は眠っているのやよって、目をさまさせては寝不足して死ぬよって……」
子供の松篁には水の中で寝るという金魚のことが判らないらしく、
「でも心配やよって……」
と、妙な顔をして――しかし、まだ気になるとみえて金魚鉢をふり返っていた。
友あり遠方から来る愉しからずや……と支那の古人は言った。そうしてあり合わせの魚や山の幸をさし出して心からもてなした。
ご馳走というものは必ずしも山海の珍味を卓上に山盛りすることではない。要はそれをもてなすあるじ達の心の量にあるのではなかろうか。
先日久しく訪わない旧知のお茶人の家を訪れたところ、そこの老夫婦はいたく心から歓迎してくれた。
ところがその歓迎の方法から夫婦は美しい喧嘩をはじめたのである。