후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,073자 · 223화면
「なぜできないのです」
「綱宗さまには岩沼の田村右京さま、寺池の式部宗倫さまという、二人の兄ぎみがおられる、仮に亀千代ぎみに不慮のことがあるとしても、このお二人を措いて、東市正どのを世継ぎに直すことができると思いますか」
新左衛門は口をつぐんだ。
「また、これはついさきごろ、江戸屋敷からの手紙で知ったのだが、品川下屋敷ではお部屋さま(三沢初)が御懐妊だということだ、まこと一ノ関さまにさような御野望があるとすれば、亀千代ぎみばかりでなく、岩沼さま、寺池さま、つづいてはやがて御出産となろう和子さままで、次つぎに毒害しなければならぬ、そんなことができると思われるか」
「では、では船岡どのは」
「私のことは措いて下さい、私は臆測でものを考えるのは嫌いです」と甲斐は云った、「万が一にも、さような大事が企まれており、それについて対策を立てなければならぬとするなら、このように人から人へ話しつたえてはならない、もちろん私は無い火の煙と信じている、そんな野望があり得ないということはいま申したとおりだ、しかし、その事実の有無よりも、このように口から口へ云いひろめることのほうが、却って大事をひきおこすおそれがあると思う、伊東どのはそうは思われませんか」