후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,724자 · 355화면
」
「そうだったかね。」
「どうして今度は出ないのだろう。」
「まだきまってないからだろう。」
相手は、まるでそれを問題にしていなかったらしかった。
「そうかなあ。」
次郎は仕方なしにそう答えたものの、心の中では、相手を低能だと罵りたくなるくらいだった。
(学校は朝倉先生の送別式をおそれている。それで、何とかして、それをやらない工夫をしているんだ。)
彼には、そう疑えてならなかったのである。
間もなく午後の課業がはじまった。次郎たちのクラスは武道の時間だった。彼は剣道場に入って面をかぶりながら、入学後はじめて朝倉先生を知ったのが、ちょうど剣道の時間の直前だったことを思い出し、何か物悲しい気持にさそいこまれた。あの時、自分が、剣道は何のために稽古をするのか、という質問を出したのに対して、先生は、言下に、「見事に死ぬためだ」と答えられ、その意味を懇々と教えて下すったが、それがほんとうに理解出来たのは、いつごろのことだったろう。彼はそんなことを考えながら、稽古の相手を選ぶために向こうの側の列を見た。すると正面に大山がおり、そのすぐ隣りに馬田がいた。
(よし、相手は馬田だ――)