후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,724자 · 355화면
僕はそんな考えで、学寮でたびたび意見をのべてみたこともあるが、残念なことには、現在の僕たちの学校の様子では、そのどちらも見込みがなさそうだ。学生の側では、学生の特権をすてるのも、先生の指導をうけるのも、自治に矛盾すると勘ちがいしているし、先生の側では、どの先生も君子危きに近よらずで、早晩お上から錬成の風が吹いて来るのを心待ちにしている、といったような状態だからね。もし全国の高校がこの調子だと、或いは諸君が高校にはいる頃には、もうほんとうの意味の高校生活なんてどこにもなくなっているかも知れない。僕は、それを思うと、諸君がたとい中学時代だけでもこうして白鳥会にはいって、謂ゆる錬成でない、ほんとうの人間修行をやっていることは非常な幸福だと思うよ。」
みんなの解散したのは十一時に近かった。解散するまえに、朝倉先生の東京における新しい住所がみんなの手帳に書きこまれた。
恭一、次郎、大沢の三人も、先生夫妻を見おくって、土手を大かた二丁ほど歩いたが、わかれぎわに先生は、三人の手を代る代る握って、言った。
「そのうち、きっと、君らといっしょに何か大事な仕事をやる機会が来そうだ。