일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,724자 · 355화면

아오조라 문고

という大きな朱印の下に、呼び出す先生の名と呼び出される生徒の名とを記した小さな紙片でしかなかったが、それが授業の最中に給仕によって教室に持ちこまれるということは、呼び出される生徒にとって、いつも極めて重大な意義をもっていたのである。

次郎は、教室を出るまえに、机の中の自分の持物をのこらず雑嚢にしまいこんだ。それがまたみんなの注目をひいた。彼はその雑嚢を肩にかけると、ほとんど無表情に近い顔をして生徒たちを見まわし、それから先生におじぎをして教室を出て行ったが、その様子には、先生も生徒たちも何か異様な圧迫を感じたらしく、彼の足音がきこえなくなるまで教室は水の底のように静まりかえっていた。

次郎を呼び出したのは、学級主任の黒田先生だった。次郎は、この先生とはふだん特別の深い交渉はなかったが、現在の先生の中では一番いい先生だと思っていた。で、即刻召喚の紙片を手にした瞬間、この先生が自分の学級主任であってくれてよかった、という気がしたのだった。

次郎の顔を見ると、黒田先生はすぐ自分の席を立って、彼を監督室の隣の室につれて行った。宝鏡先生の事件以来、この室にはいるのは四年ぶりである。