후리가나로 읽는 일본 고전
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のこされたるえど
残されたる江戸
柴田 流星
柴田 流星의 残されたる江戸(のこされたるえど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 41,677자 · 80화면
イヤ変りましたなと妙に感服仕って後を言わねば褒めたのやら腐したのやら頓と判らず、とはいえ詮索せぬが華だとそのままにして、ただここへおこしなら繭玉の珍なのと、麦稈細工の無格好な蛇が赤い舌を出しているのを忘れずに召せとお侑めしておく。
初午に至っては東京市中行くとして地口行灯に祭り提灯、赤い鳥居の奥から太鼓の音の聞えぬはなく、伊勢屋と稲荷と犬の糞とは大江戸以来の名物だけに今もイヤ多いことおおいこと。
その多い稲荷社の初午、朝からの勇ましい太鼓の音に、界隈の子供が一日を楽しく嬉しく暮らして、絵行灯に灯の点る頃になると、これらの小江戸ッ児は五人、七人隊をなして、家々の門を祭り銭をつなぎにまわる――
「お稲荷様のお初穂、おあげの段から墜こって……」と膏薬代をねだるように口ではいうが、実はさらさらそんな風儀の悪いのではない、供物と蝋燭の代につないだ銭が、幾分子供達の舌鼓の料ともなりはするにしても、そこらはさっぱりしたもの、見くびられては真ぞ心苦しかろうと岡見ながらも弁えておきたい。
――稲荷祭りの趣向に凝ったのは、料理屋とか芝居道の人々のそれだ。今も浜町の岡田や築地の音羽屋、根岸の伊井が住居なぞでは随分念の入った催しをする。