후리가나로 읽는 일본 고전
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かごつるべ
江戸情話集
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 江戸情話集(かごつるべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,779자 · 407화면
彼も大勢と一緒に次郎左衛門のゆくえを見届けに行った。その蒼ざめた顔が大屋根の上に立っている次郎左衛門の眼にはいった。
次郎左衛門は急に栄之丞を殺したくなった。しかし敵の群がっている往来へ飛び降りることの危険を知っているので、彼は屋根の瓦を一枚引きめくって栄之丞を目がけて投げおろした。それが丁度彼の右の小鬢にあたって、若い男の半面は鮮血に染められた。偶然に思いも寄らない武器を発見した次郎左衛門は、これを手始めに屋根の瓦をがらがらと投げおとして、眼の下に群がっている敵を追い払おうとした。下からもその砕けた瓦を拾って投げ返した。
大門の会所をあずかっている三浦屋四郎兵衛は分別者であった。彼はおくればせに駈け付けて来て、すぐにこの持て余した狼藉者を召捕る法を考え付いた。彼は火消しどもに指図して、屋根へ水を投げ掛けろといった。火消しは龍骨車を挽き出して来て、火がかりをするように屋根を目がけて幾条の瀧をそそぎかけた。みんなも桶などを持って来て、手のとどく限り水を投げかけたので、ぬれた瓦に足をすべらせて、次郎左衛門はとうとう伏見町の河岸へ落ちた。落ちると直ぐに彼は籠釣瓶を腹へ突き立てようとしたが、その手はもう大勢に押さえられて働かすことが出来なかった。