일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

かごつるべ

江戸情話集

岡本 綺堂

岡本 綺堂의 江戸情話集(かごつるべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,779자 · 407화면

아오조라 문고

遠い上野の森は酔ったように薄紅く霞んで、龍泉寺から金杉の村々には、小さな凧が風のない空に二つ三つかかっていた。どこかで鶏が啼いていた。二人はさっきから一面の明るい日を浴びて、からだが少しだるくなるほどに肉も血も温まって来た。二人の若い顔は艶やかに赤くのぼせた。

「阿母さんは遅いなあ」と、十吉は薄ら眠いような声でつぶやいた。

「番町のお屋敷へ行ったの」

「むむ。もう帰るだろう」

こんな噂をしていたが、母は容易に帰らなかった。お時が家を出たのはけさの四つ(午前十時)であった。女の足で箕輪から山の手の番町まで往復するのであるから、時のかかるのは言うまでもないが、それにしてもちっと遅過ぎると十吉は案じ顔に言った。お米もなんだか不安に思われたので、七つ(午後四時)過ぎまで一緒に待ち暮らしていると、お時は元気のない顔をしてとぼとぼと帰って来た。

「おや、お米坊も一緒に留守番をしていておくれだったの」

「おばさん、又あした来ますよ」

母が無事に帰ったのを見とどけて、お米も自分の家へいそいで帰った。お米の家は同じ村のはずれにあった。今まで長閑そうにかかっていた凧の影もいつか夕鴉の黒い影に変わって、うす寒い風が吹き出して来た。