후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
かごつるべ
江戸情話集
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 江戸情話集(かごつるべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,779자 · 407화면
去年の春は治六もちっとも気がつかなかったが、ことしの春になって彼はその噂を聞き出した。八橋には若い浪人者の馴染みがあって、起請までも取り交した深い仲である。治六はそれを主人に注意しようと幾たびか思ったが、確かな証拠もなしにそんなことを訴えたところで、とても取り合ってくれる気遣いもないと考えたので、今まで一度も口に出さなかったのであった。
彼は今夜初めてその秘密を洩らした。
三
八橋の男に宝生栄之丞という能役者あがりの浪人者があった。両親に死に別れてから自堕落に身を持ち崩して、家の芸では世間に立っていられないようになった。妹のお光と二人で下谷の大音寺前に小さい家を借りて、小鼓指南という看板をかけていたが、弟子入りする者などほとんど一人もなかった。八橋は素人の時から栄之丞を識っていた。廓へはいって栄之丞を客にするようになってから、二人の親しみはいよいよ細やかになって来た。
治六もその以上のことは詳しく知らなかった。しかしこれだけの事実でも、主人の寝ぼけている顔を洗うには十分の冷たい水であると彼は考えていた。彼は今夜それを残らず打ち明けた。そうして、もともとが気晴らしの遊びであるから、女に情夫があろうが亭主があろうが、別にかけかまいはないようなものであるが、こっちもそのつもりで腹を締めて掛からないと