후리가나로 읽는 일본 고전
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かごつるべ
江戸情話集
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 江戸情話集(かごつるべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,779자 · 407화면
うわべはおとなしく素直に受け合って置きながら、陰へ廻って執念ぶかく他に祟ろうという彼は、まるで蛇のような奴である。蛇ならば蛇でいい、おれが踏み殺してやると、次郎左衛門は抑え切れない憤りの胸を畳んで、つかつかとここへ踏ん込んで来たのであった。
「栄之丞さん。このあいだは失礼をいたしました」と、次郎左衛門は彼のそばへむずと坐って、まず挨拶した。
思いがけなく次郎左衛門に出られて、栄之丞も少しあわてた。居住居を直して、ともかくも一と通りの挨拶をした。
「まあ、ここではお話もできません。なにしろわたくしの座敷へ……」
無理に誘われて栄之丞も仕方なしに座を起って行った。八橋もあとにつづいた。
十三
「さて、栄之丞さん。何もかもよく正直に言って下すった。花魁もびっくりしたろう。次郎左衛門の身代は潰れてしまったのだ。なんどき乞食になるかも知れないのだ」
酒に酔っていながらも、次郎左衛門の顔は蒼くなっていた。
「わたしはお前さんに親許身請けのことを頼んだ。それは確かに頼みました。しかし佐野の身代の潰れたことまで吹聴して貰おうとは思わなかった。そこに念を押して置かなかったのが私の手落ちであったが、わたしはただ何と付かずにお前さんから八橋を請け出して、こっちへ渡して貰おうと思っていたのだ。