후리가나로 읽는 일본 고전
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かいなんき
海難記
久生 十蘭
久生 十蘭의 海難記(かいなんき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,628자 · 56화면
その日までは凪つづきだったので、さすがにそうとは言いだせなかったのだろうが、追々、海が荒れだしたので立派な口実が出来、四日の午前から公然と筏づくりにかからせた。ショオマレェは、役に立つものなら、なんでも切りだせと放埓な命令を下したので、水兵達は檣に上って、遠慮会釈もなく帆桁を切って投げ落し、斜帆桁の帆杠をやっつけ、最後に舳の斜檣まで切り落してしまった。こういう次第で、なんの損傷もない三檣戦艦は、帆装の基本を失って丸裸になり、万一、離洲しても一寸も動けぬということになった。
筏のほうは、夕方までに結束を終った。二本ずつ束にした四組の帆桁を主舳にし、その両側に思いつきに、材木を継ぎ足していき、縁辺にあたるところには二アンパン(約一尺三寸)ほどの手摺をつけた。船首には舳めかした突出部をつくり、帆走する場合を予想して、檣材まで用意した。こうして出来あがったものは、長さ八トアーズ(約七十尺)幅四トアーズ(約三十五尺)千七百平方ピエ(五十畳敷の座敷ほどの広さ)もある巨大なものであった。
夜半近く、風が変って高波がうち、繋留してあった筏が綱を切って流れだした。