일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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きえたミジアム

消えた霊媒女

大倉 燁子

大倉 燁子의 消えた霊媒女(きえたミジアム)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,605자 · 31화면

아오조라 문고

医者も少し位なら話をしてもいいと珍らしく許してくれたのでした。が、その時はもう医者は匙を投げていて、まあ私に後々心残りのないようにして呉れた、云わば投げ与えられた一片のパンだったのです。それとも知らずに悦んでいたのは何という無智だったことでしょう。久振りでゆっくり妻と話が出来てそれこそ軽い足取りで家へと急ぎました。家の玄関で靴を脱いでいると病院からの電話です、危篤だというので、夢中でまたもや飛び出して行きましたが、もう間には合いませんでした。

妻は寝返りを打とうとして急に心臓麻痺を起し、枯木が倒れるようにそのまま息が絶えたのです。

一時間ほど前までにはあんなに瞭然として、楽しそうに話していたのに、それで突然、出しぬけに魂を奪われてしまうなんて、どう考えても信じられません。

悲しむとか、泣くとか人はよく云いますが、余りの悲しさの時は却って泪など出ないものだという事を始めて知りました。私の場合は、茫然自失したという言葉が一番あてはまっていると思います。全く私は余りの事にどうしていいか、自分の心の置場に迷いました。親類の人達は皆慰めてくれました。ある人は妻を讃美したり、また私に同情してくれたりしましたが、そんなお座なりなど聞いている気持はありませんでした。