일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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こんとんみぶん

渾沌未分

岡本 かの子

岡本 かの子의 渾沌未分(こんとんみぶん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 16,232자 · 33화면

아오조라 문고

必要がいくらかでも好みに変って来たのであろうか。小初は自分の切ない功利心に眼をしばだたいた。

とにかく、父や自分の仇敵である都会文化の猛威に対して、少しも復讐の気持が起らず、かえって、その逞ましさに慄えて魅着する自分は、ひょっとして、大変な錯倒症の不良娘なのではあるまいか。だが何といっても父や自分の魂の置場はあそこ――都会――大東京の真中よりほかにないのだから仕方がない、是非もない……。

「小初先生。時間ですよ。翡翠の飛込みのお手本をやって下さい」

水だらけの子供を十人ばかり乗せ、櫓台の下へ田舟を漕ぎ近づけて、材木屋の貝原が、大声を挙げた。飛騨訛りがそう不自然でなく東京弁に馴致された言葉つきである。

「お手本をも一度みんなに見せといて、それからやらせます」

脂肪づいた小富豪らしい身体に、小初と同じ都鳥の紋どころの水着を着て、貝原はすっかり水泳場の助手になり済ましている。小初はいつもよりいくらか滑らかに答えた。

「いますぐよ。少しぐらい待ってよ」

だが、息づまるような今までの気持からいくらか余裕をつけようとして、小初はもう一度放水路の方を見やった。一めん波が菱立って来た放水路の水面を川上へ目を遡らせて行くと、中川筋と荒川筋の堺の堤の両端を扼している塔橋型の大水門の辺に競走のような張りを見せて舟々は帆を上げている