후리가나로 읽는 일본 고전
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おぎふくうた
犀星王朝小品集
室生 犀星
室生 犀星의 犀星王朝小品集(おぎふくうた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 105,794자 · 211화면
筒井はしずかに片扉をひらいて、貞時の前に深く頭を垂れた。
「ああ、筒井殿、やはり此処にいられたのか。」
「はい、あれからずっと御厄介になっています。」
「でも、よく逢ってくだされた。」
「ただ恐れ入るばかりでございます。前からお通いのこともやっときょう承り御無礼ばかりいたしました。あれほどたいせつにしていただいたのに恩愛を知らぬ女にございます。」
「それには我ら永い間考え侘びていたところ、見かけるところ以前よりも美しくなられた。」
「こちらでも、よくしていただき喜んでおります。」
「よい人の住む家に適しているところのようだね。」
貞時は風致よろしき庭をひとまわり眺めやった。凡てが主人の好みが出ていて、その好みは築庭の奥をきわめているようであった。だが、表で話をすることはできず、彼女は公に主人に話をするあいだ庭の片すみの暇を乞うたのであった。
「どうぞお奥までおはいり下さいませ。」
筒井はわるびれもしなければ前に見たとおりの親しい言葉つきであった。意外のあつかいに駭いた貞時はかえって躊躇い、顔をそめながらいった。
「我ら他人の庭にはいってはどうかと思うが。」
「いえ、お許しを得てまいったのでございます。