후리가나로 읽는 일본 고전
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おぎふくうた
犀星王朝小品集
室生 犀星
室生 犀星의 犀星王朝小品集(おぎふくうた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 105,794자 · 211화면
だが、橘の顔はぞくぞくするほどの予感で、蒼ざめてその色を喪うて行った。それは彼らがそのいのちの的を射りあうために遠くに駆って行ったものに、毛毫相違なかったからだった。何時かはその時のあることを知っていたが、きょう招んだ二人にそのいのちを競わしあやめさせ合うことの、偶然とはいえ、その非業の時を早めたことが悲しかった。一人が生きれば一人は死ななければならなかった。
「お父上様、お後を!」
橘の声はたったそれだけで基経に一さいのことを直覚させ、基経は、もう遅いことを知らなければならなかった。
「そなたもそう思うか。」
「早くお父上様。」
基経は同じ土手の上を馳ってあとを逐って行った。時刻はもう二十分くらい経っていたろうか、春の日もそれほど永からぬこの日の夕ぐもりが、しだいに茫漠たる生田川のほとりを幾すじかの筋目を見せながら包んで行った。
基経が辿りついた土手の上に、津の国の茅原は半身を川の方に乗り出したまま深く胸を射透されて、呼吸を絶っていた。和泉の国の猟夫は土手下にころがり落ちてこれも胸の深部に、背にまで鏃が衝き抜かれて、息はすでになくなっていた。番えた一番の矢はほとんど同時に互の胸部をさし貫いたものとしか、時間や、矢数の関係から考える外はなかった。