후리가나로 읽는 일본 고전
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たまものまえ
玉藻の前
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 玉藻の前(たまものまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,703자 · 261화면
就いては千枝太郎、折り入って頼みたいことがある。頼まれてくれぬか」
師匠の眼の底には強い決心の光りがひらめいていた。千枝太郎はその光りに打たれたように頭を下げた。
「いかようのお役目でも、わたくしきっと承りまする」
「まずは過分じゃ。幸いに日も暮れた。いま一※(「日+向」、第3水準1-85-25)ほどしたら屋敷をぬけ出して、少納言殿屋敷までそっと走ってくりゃれ」
千枝太郎は心得顔にうなずくと、泰親はさらに声を忍ばせて言った。その用向きはほかでもない、信西入道の袖にすがって更に七十日の猶予を頼もうとするのである。家の職を奪われ、あるいは遠流の身となっては、再び悪魔調伏の祈祷を試むる便宜もない。関白殿からなんの沙汰もないうちに、なんとかして自分の罪を申しなだめて、二度の祈祷を試むるだけの期間をあたえて貰いたい。その七十日を過ぎてもやはり効験がなかったらば、流罪はおろか、死罪獄門も厭わない。勿論、それは信西入道の一存で取り計らうわけにもいくまいが、入道から更に左大臣頼長に訴えて、この願意を聞き済ましてくれるように何分尽力して貰いたい。自分は謹慎の身の上でみだりに門外へ出ることが出来ないから、おまえが今夜忍んでこの使いを果たしてくれというのであった。