일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんろのまき

神鷺之巻

泉 鏡花

泉 鏡花의 神鷺之巻(しんろのまき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 26,672자 · 54화면

아오조라 문고

根上りの根の、譬えば黒い珊瑚碓のごとく、堆く築いて、青く白く、立浪を砕くように床の縁下へ蟠ったのが、三間四面の御堂を、組桟敷のごとく、さながら枝の上に支えていて、下蔭はたちまち、ぞくりと寒い、根の空洞に、清水があって、翠珠を湛えて湧くのが見える。

銑吉はそこで手を浄めた。

階段を静に――むしろ密と上りつつ、ハタと胸を衝いたのは、途中までは爺さんが一所に来る筈だった。鍵を、もし、錠がささっていれば、扉は開かない、と思ったのに、格子は押附けてはあるが、合せ目が浮いていた。裡の薄暗いのは、上の大樹の茂りであろう。及腰ながら差覗くと、廻縁の板戸は、三方とも一二枚ずつ鎖してない。

手を扉にかけた。

裡の、その真上に、薙刀がかかっている筈である。

そこで、銑吉がどんな可笑な態をしたかは、およそ読者の想像さるる通りである。

「お通しを願います、失礼。」

と云った。

片扉、とって引くと、床も青く澄んで朗か。

絵馬を見て、彳んで、いま、その心易さに莞爾としたのである。

思いも掛けず、袖を射て、稲妻が飛んだ。桔梗、萩、女郎花、一幅の花野が水とともに床に流れ、露を縫った銀糸の照る、彩ある女帯が目を打つと同時に、銑吉は宙を飛んで、階段を下へ刎ね落ちた。