일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わたくしたちのけんせつ

私たちの建設

宮本 百合子

宮本 百合子의 私たちの建設(わたくしたちのけんせつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 54,430자 · 107화면

아오조라 문고

商人の擡頭につれて、商人の婦女達の生活程度というものは、物質的に大変化して来た。西鶴の短篇小説の中には、大坂や江戸の大商人の妻や娘が、どんなに贅を極めた服装をし、帯に珊瑚をつけ、珍らしい舶来の呉絽服綸の丸帯をつくり、高価な頭飾りをつくったかということが、こまごまと書かれている。金銭出納細目帳のようにまで書かれている。

徳川の政府はたびたび贅沢禁止の命令を発したが、命令は実行されなかった。それは当然であったと思う。社会的に最も身分の低いものとされ、斬り捨て御免の立場に置かれ、しかも経済の中枢では権力者の咽喉元を握っていた商人達は、自分の意思、自分の権力を、ほかのどこに示すことが出来たろう。結局物質的な実力を誇るしかなかったし、その一つの示威運動として妻や娘を飾り立てずにはおられなかったろうし、妻達もいわゆる大名方の夫人達に対抗して、庶民であるが故に大袈裟な物見遊山の行列もつくれるし、芝居見物も出来るし、贔屓役者と遊ぶことも出来るし、贅を尽した身装を競争することも出来るという特権を味ったのであった。

こういう物質的な女性生活の富貴は、しかし立入って見れば彼女達の曇りない幸福を証明するものではなかった。