일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わたしのこうりしょうどう

私の小売商道

相馬 愛蔵

相馬 愛蔵의 私の小売商道(わたしのこうりしょうどう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 160,396자 · 312화면

아오조라 문고

新たに開店してこれほどの地位に達するまでには莫大の広告料と長年月を要するものである。特にその近傍における得意の嗜好とその購買力の程度という、実に尊き知識をも同時に譲り受けることであるから、その利はちょっと予算し難きほど大なるものである。東京の客は地方の客と異なり、店主の顔を記憶せずして専らその店と家号を記憶するゆえに、主人は幾度交迭しても、その家の改まらざる限り、得意はあまり離れぬものである。自分の如きも今のパン店中村屋を譲り受けてから五ヶ年なれども、なお得意の大多数は自分が代がわりの中村屋たることを知らない。ここに一奇談あり、我が店の近隣に、本郷区にても屈指の下宿屋がある。かつて先代中村屋店主と口論したことがあったので、爾来中村屋からは何物も買うまいと決心したものの如く、自分が代がわりとなりし後たびたび辞を低うして用向きに伺ったが、ついに一回の用命もなくはるばる十町も隔っているパン屋からパンを求めているとの事である。しかるにこの遠方のパン店こそ彼がかつて口論せし先代中村屋が再び開業せしものであった。かような奇談もあるくらい、屋号ばかりは記憶されているのであるゆえ、東京市中十万の商店中毎年代がわりするもの少なくとも一万戸を下らずといえども、世人の多くはその代がわりの多きを知らず、年々歳々、各商店の繁栄を