후리가나로 읽는 일본 고전
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わたしのかったいぬ
私の飼った犬
斉藤 弘吉
斉藤 弘吉의 私の飼った犬(わたしのかったいぬ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,083자 · 16화면
悲しい思い出“ギャングの虎”
私も“百”ほど野性味のある犬は、いままで見たことがありません。
悲しい思い出“ギャングの虎”
この犬は、岐阜県の山で生まれた虎毛の犬で、家の者にはたいへんおとなしく、ふろしき包みやバスケットをくわえて、買い物のお供をするような犬でしたが、他人には猛犬で、その顔付もヤクザのすごんでいる時の顔に似ていたので、“ギャングの虎”と呼んでいました。
老年になって、フィラリヤ病から皮膚病を併発し、全くなおる見込みがなくなってしまった時、私は“虎”の苦しそうな様子を見るに忍びず、安楽死をさせようと、医師に毒薬をもらい受け、夜半に肉に包んで与えました。
“虎”は毒薬のはいっているのも知らず、うれしそうにかすかに毛をふりながら私の手からこの肉を食べました。いそいで寝室にかえった私は、家内とかたく抱きあって悔んだのですが、その時はもうどうしようもありませんでした。ウーと一声、最後の声を聞いたときのことは、いまでも耳に残って忘れません。
私はその後、犬を飼うことをばったりやめました。私の一生の日本犬保存事業への奉仕と、現在の動物愛護協会の奉仕も、この時に約束されたといってもよく、いまでも、この“虎”への罪ほろぼしをと思うのみです。