후리가나로 읽는 일본 고전
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しほんたいへいき
私本太平記
吉川 英治
吉川 英治의 私本太平記(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 116,638자 · 233화면
――義詮は防ぎきれず、新帝の後光厳を奉じて、美濃へ落ちた。九月である。すでに、尊氏も変を聞くやいな、鎌倉を発足していた。
けれど軍旅の尊氏は、美濃の垂井ノ宿まで来て、ここで後光厳に拝謁をとげると、二十日ほども陣中で寝こんでしまった。医者も病名のつけようのない病気であった。去年いらい、食はすすまず、怏々とつねに楽しめない色なのである。一年半ぶりに父に会った義詮は、父の顔からあの茫として大どかなまろみが、無残に削りとられているのを見て、心のうちでぎょっとした。
「この残暑で、軍旅がおこたえになったのでしょうか」
「いや。もすこし、物が食えさえすれば何でもないのだ」
「関東での御苦労など、深くお察し申しあげまする」
「何、たいしたことではない」
そして、いった。
「張合いもなし、力も出ぬ戦だが、さりとて、直冬という魔の申し子みたいな奴を、都にのさばらせておいてよいものか。あしたはここを立とう」
あきらかに尊氏は病苦をこらえているふうだ。けれど止めてもきくまいし、また留まっていられる時でもない。軍旅は急調を加えて行った。そして月の末には、京都へ突いて入った。
南朝ではその間、直冬を“総追捕使”に補して、尊氏討伐の宣下まで与えて鼓舞していたが、直冬はもろくも京都をすてて山陰の石見へ逃げ落ち、そこでまた諸国の直義党を糾合し、