후리가나로 읽는 일본 고전
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あきぞらはれて
秋空晴れて
吉田 甲子太郎
吉田 甲子太郎의 秋空晴れて(あきぞらはれて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,291자 · 19화면
彼は船乗の暮しを少しもつらいとは思わなかった。皆から快活な性質を愛されながら、自由で男らしいその仕事をむしろ楽しんでいた。それに水夫になってからは給料もよく、家へも十分に金を送ることが出来た。
ところが、九月半ば頃、大荒の海をのり切って船が大阪港へ入った時、一通の電報が彼を待ち受けていた。
「ハハ ビヨウキ カエレ」
彼は別れを惜しんでくれる大勢の兄貴分たちを船に残して、暗い思いで大阪駅から汽車に乗った。
夕方、本所のごみごみした町の、とある路地の奥にある、海の上でも一日として忘れたことのない懐かしい我が家へ入ると、すぐ下の妹、十五になるすみが、前掛で手を拭きながら飛び出して来た。
奥の六畳の薄暗い電灯の下に寝ている母親の枕もとへ一男が坐ると、五人の幼い弟妹たちがもの珍しげに彼をとり囲んだ。
母の病気は脚気だった。足が醤油樽のようにむくみ、心臓を苦しがった。無理をして御飯ごしらえ、洗濯から大勢の子供たちの世話まで、この間までつづけて来たのだが、今では立っていることも出来なかった。すみが工場勤をやめて母代りに働くほかなかった。だが、そうなると母親はすっかり気が弱くなって、ここ半月ぐらいの間、毎日一男のことばかり言い暮した。